不妊症とは

女性の社会進出が進んできて、晩婚化も進んでいます。その中で不妊症の相談件数も増えています。
不妊症とは、治療を施さない限り自然妊娠の可能性が望めない状態のことを指します。

一般的には、避妊をしない夫婦生活により一定の期間内に妊娠がなされるものですが、一定の期間を過ぎても妊娠に至らず、タイミングを取りながら夫婦生活を試みても妊娠に至らない場合は、不妊症とされるものです。
一定の期間は2015年6月に定義が変わり、従来は「2年間」とされていましたが、現在では妊娠に至らない期間が1年以上であると『不妊症』と診断されるように変更がありました。

今回は、不妊症治療についてどのような流れで行われるのか?タイミング法や高度不妊治療などを紹介したいと思います。

不妊の原因

まずは、紹介に入る前に不妊の原因について紹介したいと思います。
WHOが発表している調査によると、助成のみが原因となっている不妊は全体の41%、男性のみが原因となっているのが24%、男女ともに原因がある場合が24%となっており残りの11パーセントは不明です。

これを見ると意外と不妊というのは女性の問題と捉えがちですが、男性が関わる不妊は約半数を占めているのです。

女性側の不妊症の原因とされるのは、排卵因子、卵管因子、頸管因子、子宮因子、免疫因子、などです。

男性側に原因があるものは、性機能障害、精液性状低下、無精子症などが考えられます。

不妊治療の流れ

不妊の原因については、研究が最近始まったということもあり、まだまだわからない点が多くあります。
なので、治療としては原因を排除していくというものはあまりなく、起こっている問題に対して対処していく方法が主です。
体質改善により、漢方薬で妊娠しやすいカラダを目指すという方法もありますので、様々な方法があります。
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では、早速流れを紹介していきますね。
まず不妊治療を考えるうえで、なぜ不妊に繋がっているのか?という症状に対しての治療と妊娠の可能性を高くする治療の二つの方法を取っていくのが妊娠への近道です。

大きな流れとしては三つに分かれています。

  1. 検査(不妊の原因を特定する)
  2. 一般不妊治療
  3. 高度不妊治療

というステップを踏んでいきます。

まずは検査をして、もしも排卵しにくい状態になっていたのであれば排卵誘発剤を使用し排卵を助ける治療になります。
もともとの原因を探って治療するわけです。

その一方で妊娠の可能性を高くするため、排卵誘発剤を使用し排卵の数を多くするという方法を用いることがあります。
タイミング法や人工授精というものも、妊娠の可能性を高くする治療法です。

不妊検査とは?

不妊検査は初診からおおよそ2~3か月間かけて検査をしていき、どのような理由が不妊に繋がっているのかを特定します。
女性の場合は、婦人科や産婦人科で検査を行います。
警官粘液検査、超音波検査、通気・通水検査、子宮卵管造影検査(HSG)、選択的頸管造影検査、子宮鏡検査、腹腔鏡検査、フーナーテスト、ホルモン検査などの検査を行います。
こちらは病院の設備などによって異なりますので、どういった検査が行えるのか?については病院に直接質問することが大切です。

不妊検査はどうしても、血液検査が必要ですので何度も採血を行います。注射がダメという人も、将来の赤ちゃんのことを思ってぐっとこらえてくださいね。

男性の場合は精液検査、精子抗体検査、染色体検査、ハムスター検査、ホルモン検査などを通じて男性側の不妊の原因を探っていきます。
受信する病院は精液検査については、婦人科でも検査をすることができますので、最初はご夫婦で婦人科を受診することもおすすめできます。
しかし、深い検査となると婦人科では対応できませんので、異常が見られた場合は泌尿器科や不妊専門医を受診するようにしましょう。

不妊治療の第一歩!一般不妊治療とは?

不妊治療の第一歩はなるべく自然な妊娠を目指すところから始まります。この治療を一般不妊治療と呼びます。
このときに第一ステップとしてタイミング法と呼ばれる方法がとられます。タイミング法とは「一番妊しやすいタイミングで性交を行う」方法です。

卵子は排卵が行われてから24時間しか受精をすることができません。基礎体温や超音波測定、ホルモン検査などを行い病院で正確に予測された排卵のタイミングに合わせて夫婦生活を持つというもので、健康保険も適応できる場合がほとんどですのでご夫婦の心と体には負担の小さい治療法です。

検査によって原因が分かっているものに対しては投薬などの治療と併せて進められます。
このときに排卵誘発剤やホルモン治療などを並行して進める場合があります。

タイミング法を数周期試しても妊娠に至らない場合は、人工授精に進みます。
人工授精(AIH)とは、排卵の前日から当日に医師により、夫の精子を直接子宮内にカテーテルによって注入するというものです。
この方法により、精子と卵子が出会う確率を高められるわけです。

人工授精の流れとしてはまず女性側は、医師の指示のもと排卵検査薬を使用して、排卵を促します。
排卵陽性が確認された日に夫は自慰行為によって精液を専用容器に採取します。

それを持って病院へ行きます。この時冷やしてしまうと精子が死んでしまいますので、下着の中に容器を入れて持ち運んだり脇に挟んで持ち運んで精子を元気な状態で運びます。

その後、病院で精子は動きの活発なものを選び濃縮処理をして人工授精させます。
人工授精と聞いて、もっと難しいものを想像していた方も多いかもしれませんが、医師が施すのは子宮に精子を注入するというところまでです、その後の受精、着床から妊娠までの過程は自然妊娠と同様なものです。

人工授精でも妊娠が難しい場合は、体外受精、顕微授精等の高度不妊治療を考えていくことになります。

高度不妊治療とは

一般不妊治療での妊娠が難しい場合は、ステップアップして体外受精や顕微鏡受精、新鮮胚移植、凍結胚移植などの治療に進むわけですが、これらの治療法は高度不妊治療(高度生殖医療)と呼ばれるものです。

女性が40歳以上であったり、卵管が2本とも塞がっている状態や癒着を起こしている場合、男性が無精子症であったり重い乏精子症や精子無力症である場合に医師より勧められます。

体外受精(IVS)とは?

体外受精(IVF)とは、子宮から卵子を採取したものを体外で精子と受精させ、再び子宮内に戻すというものです。
費用としては病院によって異なりますが、10万円~ほど費用が発生しますので、高額な治療となります。

顕微授精(ICSI)とは??

体外受精でも妊娠が難しいとされた場合は、次なる方法に進みますが、それが顕微授精です。
これは、体外受精の一環ではありますが、先に紹介したものよりも人工的に受精させるステップが入ります。

精子を卵子の中に注入して人工的に受精させ受精卵を子宮に戻すという方法ですね。
これはたいへん成功率の高い方法と言われています。
しかしその分費用も体外受精よりも高額になっており、30~50万円ほど費用がかかります。

しかしこれらの高度不妊治療は国や各自治体から助成金が出る場合があります。
あなたが助成金の対象かどうかは良くチェックして、なるべく費用の負担を抑えたいですね。
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新鮮胚移植とは

新鮮胚移植とは、体外受精や顕微授精の際に行われる移植です。
相対するものは凍結胚移植というものがあります。どちらも本来体内で起こる受精を体外で人工的に受精させ再び子宮に戻すという人工授精や顕微鏡受精の際に行われるものです。

新選胚移植は、使用する卵子を女性の体から取り出してすぐのものを使うことを指します。
凍結胚移植とは、女性の体から取り出した卵子を凍結させタイミングを見計らって人工授精させ、卵子に戻すというものです。

胚とは、生物が細胞として発生する初期段階のに至ったものです。
体外で胚まで成長した卵子を子宮に戻すというわけです。

不妊治療の流れまとめ

不妊治療は検査から一般不妊治療と治療が長期間に及ぶことも少なくありません。
また高度不妊治療は、一般不妊治療よりも身体的にも費用的にも負担が大きいものですが、成功率は高いとされるものです。

不妊治療は、程度によって徐々に治療方法を進めていきます。この治療をステップアップ治療と呼び、不妊の原因や年齢によって異なるものです。
もちろんご夫婦の希望も取り入れられますので、方法は異なっていくものです。
ステップアップして高度不妊治療をする場合には、様々な負担がかかってくるものですから、ご夫婦の話し合いが重要なものといえます。

赤ちゃんをほしいという強い気持ちで辛い治療を乗り切れるように夫婦で力を合わせてくださいね。
不妊治療を始めるのは一日でも早い方が良いので、不安を取り去ってまずは受診してみましょう!