葉酸摂取の正しい知識を身につけましょう

葉酸とは、水溶性のビタミンB群であり、1941年ホウレンソウから発見された栄養素です。
葉酸が特に妊活中や妊娠中に必要とされるのはなぜなのでしょう。

人の代謝に関わり細胞の生産や再生、新たな細胞が生み出される際には欠かせないのが葉酸なのです。
お腹で赤ちゃんの細胞が形成されるタイミングでは大変重要な役割があるのです。

ベイビーが盛んに細胞分裂を繰り返す時期とは、妊娠初期といわれる妊娠4週から妊娠12週です。
妊娠が成立していると、妊娠4週目で生理が止まります。

生理が遅れていると感じた時には、すでに妊娠5週目以降ですので、胎児の細胞分裂が盛んになってきている頃です。
だから妊活中から摂取しておく必要があるというわけです。

胎児の形成に重要な役割のある葉酸も、たくさん摂ればいいというものではありません。
葉酸を過剰に摂取してしまうことは、母体にも胎児にもリスクを伴いますので注意が必要です。

ではどのようなリスクがあるのかをご説明しますね。

葉酸過剰摂取で起きるリスク

妊活、妊娠中には必要不可欠な葉酸は、過剰に摂取すると身体に不調として現れてきます。

その症状は、発熱、蕁麻疹、痒み、呼吸困難などがあるんです。

他には毛細血管の拡張によって皮膚に赤い斑点が出る紅斑などの症状もあります。

吐き気、むくみ、不眠症、食欲減退などの症状で現れるケースもあります。
いずれも原因不明の症状の現れ方のようです。

葉酸の過剰摂取とされる摂取量とは

過剰摂取とされる摂取量は1日1000μg~10000μgとされています。

要は1日1000μgを超えてしまうと過剰摂取となるわけです。

葉酸を確実に摂取するために厚生労働省もサプリメントでの摂取を推奨しています。

その場合、厚生労働省がアナウンスしている1日に必要な葉酸摂取量の目安は、妊婦の場合400μgとなっています。
食品からの葉酸摂取に加えて栄養補助食品、いわゆるサプリメントでの摂取量ですので気を付けてくださいね。

葉酸サプリメントでの摂取の際は定められた用量を必ず守るようにしてください。

葉酸の過剰摂取がもたらす妊婦へのリスク

過剰摂取は胎児にも影響を与えることがあります。

オーストラリアのアデレード大学で、葉酸を過剰摂取した妊婦から生まれた赤ちゃんの喘息の確率が高くなるという研究論文が出されました。

このような情報を目にすると、妊娠期の葉酸摂取を怖れてしまうかもしれませんが、あくまで葉酸サプリメントを過剰に摂取してしまった場合です。

葉酸は危険だと言っているものではありません。

日本で厚生労働省が推奨している1日400μgを守っていれば安心ですよ。

妊婦の必要葉酸摂取量の2.5倍の葉酸を摂取していた結果、赤ちゃんが喘息になる可能性が1.26倍だったという研究論文です。

葉酸の過剰摂取がもたらす妊娠・胎児以外へのリスク

葉酸の過剰摂取によってビタミンB12欠乏症の診断が遅れてしまう可能性があります。

人の身体はビタミンB12が不足すると通常より大きい赤血球ができる巨赤芽球性貧血を引き起こしてしまいます
また、貧血だけではなく神経症状の悪化をともないます。

診断が遅れてしまうと、神経症状の悪化につながる可能性があるのです。

症状としては四肢のしびれ、歩行の困難、記憶喪失、認知症などがありますが、これらの症状の発見が遅れ神経障害が重症化すると治療が困難になる場合がありますので注意が必要です。

また、葉酸を多く摂取すると小腸からの亜鉛の吸収を妨げてしまうことがあります。

身体に亜鉛が吸収されなくなってしまうと、味覚障害、貧血、免疫力の低下、脱毛薄毛、視力低下、記憶力の低下などの症状にもつながりますので注意してくださいね。

葉酸摂取は必要以上に怖がることはありません

葉酸の過剰摂取は、そう簡単に起こることではありません。

葉酸は食品で経口摂取する分には、過剰摂取に至るほど摂取できないのというのが実情です。

葉酸は水溶性のため水や熱に弱く調理の段階で栄養素が50%ほど分解されてしまいます。

そして体内蓄積されることはなく、尿として排出されてしまうのです。

ですから葉酸の過剰摂取とは、ごくまれだということを覚えておいてください。

そのうえで葉酸の過剰摂取が考えられるのは、葉酸をサプリメントで摂取する際の葉酸の質の差だといわれます。
安価な葉酸サプリメントを選んだ場合、安全面が低いものの場合があります。

その場合、吸収率が悪く葉酸の効果を感じられず、多めに摂取してしまう傾向にあるようです。

葉酸サプリメントにおいても厚生労働省が推奨するものがあります。

葉酸サプリメントを選ぶ際は厚生労働省推奨の「モノグルタミン酸型葉酸」を選びましょう。
「モノグルタミン酸型葉酸」とは食品に含まれる「ポリグルタミン酸型葉酸」の吸収率を高めるよう変換して製造された葉酸のことを指します。

モノグルタミン酸型葉酸のサプリメントであれば葉酸の吸収率は85%となっています。

確実に葉酸を摂取するために葉酸サプリメントでの摂取をおすすめするわけですが、飲んだことを忘れて重複して飲んでしまったり、2~3日分をまとめて飲んでしまおうなどと考えて多く摂取してしまうと1日1000μgを超える過剰摂取になってしまいます。

そのようなことをしない限り葉酸の過剰摂取はないものと思ってよいかと思います。

むしろ葉酸の摂取を怖がって葉酸を全く摂取しないことの方が問題です。

赤ちゃんの形成のためには葉酸が必要だということは大前提なものであり、摂取量を守って摂取すれば何も怖れる必要はありません。